【渇き。】がまた見たくなる3つの魅力ポイント

公開日: : ミステリー

参照:https://youtu.be/gE5Rbj7L8Ng

作品情報

上映時間 118分
製作国 日本
監督 中島哲也
原作 果てしなき渇き(原作者:深町秋生)
音楽 株式会社グランドファンク
公開日 2014年
出演者 小松 菜奈(加奈子)
役所 広司 (藤島 昭和)
妻夫木 聡 (浅井刑事)
二階堂 ふみ (遠藤 那美)
橋本 愛 (森下)
オダギリジョー(愛川)
高杉真宙(松永泰博)
二階堂ふみ(遠藤)
橋本愛(森下)
森川葵(長野)
黒沢あすか(桐子)

 

あらすじ

品行方正だった娘・加奈子(小松菜奈)が部屋に何もかもを残したまま姿を消したと元妻から聞かされ、その行方を追い掛けることにした元刑事で父親の藤島昭和(役所広司)。自身の性格や言動で家族をバラバラにした彼は、そうした過去には目もくれずに自分が思い描く家族像を取り戻そうと躍起になって娘の足取りを調べていく。交友関係や行動を丹念にたどるに従って浮き上がる、加奈子の知られざる素顔に驚きを覚える藤島。やがて、ある手掛かりをつかむが、それと同時に思わぬ事件に直面することになる。

参照:シネマトゥデイ

 

kawaki

こんにちは!オーサム(@awesome8v8)です。

 

今回ご紹介する作品は、映画『渇き。』です。

 

本作は『告白』や『嫌われ松子の一生』を手掛けた中島哲也監督の作品とのことで、過去に『告白』を観たときの衝撃が忘れられず、今回はどのような衝撃を味わうことができるのか心して観てみました。

 

まず所見ですが、やはり今回も心にかなりのダメージを食らってしまうほどの衝撃作でした。

 

出てくる登場人物のほとんどは狂っているし、人が次々と死にまくる大量の血は飛び散るはで、見るに堪えない映像もあって観終わった頃には少々胸クソ悪い余韻が残ってしまいました。

 

それでも目を背けたらもったいないと感じるような、中毒性のある作品でもありました。

 

『告白』に出演した松たか子には当時かなりの衝撃を受けましたが、こちらの作品はそれ以上。

 

殺人、暴行、拷問、ドラッグをキーワードにバイオレンスな映像が満載の、一度ハマってしまえばとことん好きになってしまう人とまったくダメな人とで評価が真っ二つにわかれるのもうなずけます。

 

個人的には好きな部類の映画ではあります。

 

では今からはそんな本作の感想について、魅力を感じた3つのポイントに的を絞って書き綴っていきたいと思います。(※ネタバレあり)

 

魅力①:もはや神レベル!役所広司の演技が凄すぎる

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この映画で相当なインパクトを受けたのが、役所広司演じる藤島昭和という男。

 

妻の不倫現場を見てしまい、感情のコントロールが効かず車で衝突、その後不倫相手をフルボッコするという中々の狂人。

 

その暴力事件が原因で警察を退職するはめになり妻とも離婚する結末に。

 

その後は警備員として働くも、彼の人生は自暴自棄のドン底へ。

 

ここまでの話だとただの可哀想な男という印象しかありませんが、本作を見ると同情したことさえ後悔してしまうほど藤島に対する見方が180度変わってしまいます。

 

言うならば藤島を知っていくなかで、「この男は正真正銘のクズ」という気持ちだけが心の中に残ってしまいます。

 

というのも、

娘の加奈子を捜査する過程で元妻の(黒沢あすか)桐子をレイプ。

娘と同じ年頃の女の子で森下(橋本愛)と本気の殴り合いの喧嘩をする。

路上で吐いたあげく2人の通行人にキレる、電話越しに元妻の父親にぶちキレる。

娘がドラッグに手を出していることに笑みを浮かべる。

娘の元担任東先生の胸ぐらを掴む。

同級生の松永の母を容赦なく叩きのめす。

イキイキとした表情で浅井刑事を車で2度轢く。

ホテルの一室で一人で叫びながら狂ったように暴れる。

消えた娘に数々の言葉を使って罵る。

・・・などなど。

 

藤島を見てでここまで人を不快な気持ちにさせてくれるなんて、ある意味役所広司の演技力の高さゆえのことだと思います。

 

魅力②:小松菜奈の反則的な可愛さとは裏腹に悪魔の顔が恐怖でしかない!

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続いて、小松菜奈演じる加奈子という女。

 

藤島昭和の娘であり、今回彼女が失踪したことが切っ掛けで物語は動き出すという中心的な人物であります。

 

容姿端麗の彼女は、学園では成績優秀で校内では誰もが羨むマドンナ的存在。

 

それに加えて、いじめられっ子にも優しい完全無欠の女の子です。

 

しかし”綺麗なバラには棘がある”という言葉があるように、本作を見れば加奈子の狂気さに気づかされてしまいます。

 

加奈子に関わるすべての人物が、不幸になるか死んでいくかのどちらかの結末を迎えてしまいますから。

 

もう恐ろしゅうて、一切の関わりを断ち切りたいと思わせてくれます。

 

眩しいほどの笑顔の裏側に見え隠れする悪魔の加奈子。

 

加奈子の世界に引き込まれてしまえば、たちまちそこには地獄が待っているというような感じで、一度はまってしまうと蟻地獄のように抜けだせなくなってしまいます。

 

と、わかっていても、甘い蜜を求めるミツバチのようになぜみんなは加奈子を求めてしまうのか。

 

それは本作を見ることでわかるようになります。というか伝わってきます。

 

相手が好きになってしまうような言葉を言って、しかもその言葉を耳元でささやかれた際には、世の男性のセンサーは反応してしまいますよ。(笑)

 

ズルすぎます!この雰囲気。

 

小松菜奈は今回、加奈子を演じるに辺り、中島監督には演技が下手くそと言われたようですが、とことんしごかれたこともあって演技力に磨きがかかっています。

 

魅力③:最高に美味しいコーラーが飲める映画はこれしかない!

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この世で最高に美味しいコーラーは、リッツ・カールトンにあるものだと思っていました。

 

が、もしかしたらその認識は間違っていたのかもしれません。

 

こんな形で最高に美味しいコーラーに出会うとは夢にまで思いませんでした。

 

タイトル通り見てるだけで喉が渇くこちらの映画。

 

藤島の油ギッシュな額にしたたり落ちる汗、ただでさえ暑苦しい見た目なのに追い打ちをかけるかのように怒鳴り散らす声がこれまた暑苦しさに拍車をかけていました。

 

そんな藤島を見てると、今まで感じたこともないくらい喉がカラカラな状態に、驚きと動揺を隠せませんでした。

 

こんなことは、今まで映画を観てきたなかで初めての経験です。

 

映画を観てて喉が渇くなんて、もしかしたら病気かもしれないと不安さえ抱きました。

 

でも驚くことに、渇いた喉に一口含んだコーラーの美味しさがまぢでハンパなかったです。

 

人生初体験。

 

ボクの人生には、まだまだ面白いことで埋め尽くされているみたいです。

 

さいごに

ボクはこの映画が好きなので言えることなんですが、日本の映画も遂にここまで来たかという印象を受けます。

 

どちらかというと洋画を観る機会が多く、日本映画に対して今までやや生ぬるいイメージをもっていました。

 

すべてではありませんが邦画は洋画と比べてスケールは小さいですし、出演者も演技力が評価されているというよりもいまどきの俳優や女優ばかりを起用して狙っている感がありますし。

 

製作費とか舞台場所とかの兼ね合いもあるとは思いますが、それでも作品をつくる側の本気度がいまいち見えないというか。

 

こだわりよりも世間一般受けするように、意図的にセーブしているようにしか思えないわけです。

 

こだわり抜いた作品というのは、映画だけに限らずこの世に存在するものすべてに共通して価値のあるモノだとボクは思います。

 

好き嫌いとかは別の話ですが。

 

本作には過激な暴力描写や人間の醜い部分がこれでもかという具合にリアルに描かれています。

 

だからこそ、それが苦手な方にはこの映画はおすすめしませんし、きっと不快な気持ちだけが残って消化不慮を起こすと思います。

 

万人受けするような作品ではありませんが、中島監督が最高の仕事をして最高にこだわり抜いた最高傑作であることには間違いありません。

 

それをわかったうえで本作を見るか見ないかは、あとは本人の判断で決めるのがいいかと思います。

 

本日の教訓

オーサム
この映画の何に価値を感じるかって・・・。

中島哲也監督の妥協のないこだわり抜いた仕事にこそ、一番の価値を感じます。

 

今日はここまで!

最後まで読んでいただき、

ありがとうございます。

また次回もお楽しみ♪

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